ご相談無料透析を受けながら、海外旅行・出張へ。予約手配〜帰国後の医療費申請までワンストップ
お役立ちコラム

人工透析でも海外旅行保険に入れる?補償の範囲と海外療養費との違い

人工透析でも海外旅行保険に入れる?補償の範囲と海外療養費との違いを解説する記事のアイキャッチ画像

透析を受けながら海外へ行くと決めたとき、多くの方が「そもそも海外旅行保険に入れるのだろうか」「現地で払う透析費用は、保険で戻ってくるのだろうか」という点でつまずきます。

先に結論をお伝えすると、「旅行中に起きた予期しない出来事への備え(海外旅行保険)」と「予定して受ける透析の費用(公的な海外療養費)」は、まったく別のものとして考える必要があります。ここが混ざったまま準備を進めると、帰国後に「思っていたのと違った」ということが起こりやすくなります。

この記事では、海外透析サポートのウーヴルCが、透析を受けている方の海外旅行保険について、加入できるのか・どこまで補償されるのか・透析の費用はどう考えるのかを、公的な資料と保険会社の公表情報をもとに整理します。

なお当社は医療機関ではなく、また保険の募集や代理店業務を行う事業者でもありません。実際の加入可否や補償内容は保険会社・商品によって異なりますので、必ずご自身で保険会社にご確認ください。

海外旅行保険は「旅行中に起きたこと」への備えです

海外旅行保険が補償の中心に置いているのは、旅行中に予期せず起きた病気やケガの治療費、救援者費用、それに盗難や携行品の損害、航空機の遅延といったトラブルです。

一方、透析を受けている方が渡航先で受ける透析は、あらかじめ日程を決め、施設を予約したうえで受ける計画的な医療です。旅行中に突然起きた出来事ではありません。そのため、透析そのものの費用は海外旅行保険の治療費用の対象にはならない、という扱いが一般的です。

この点について三井住友海上火災保険は、よくあるご質問のなかで、持病に対応する特約を付けた場合でも「透析、インスリン注射など旅行中にも継続して支出することが予定されていた費用や、その旅行目的が病気の治療または症状の緩和を目的とするものである場合、また旅行開始前において渡航先で医師の治療を受けることが決定していた場合(注)などは、保険金の支払い対象外となりますのでご注意ください」と回答しています(出典:三井住友海上火災保険「よくあるご質問|【海外旅行保険】旅行前に発病し、医師の治療を受けた事のある病気が原因で海外旅行中にその治療を受けた場合、治療の費用は保険で支払われますか?」/2026年9月時点)。同社は、渡航先での診察の予約や入院の手配がすでに行われていた場合も支払いの対象外に含まれると説明しています。

損保ジャパンも同様に、持病がある方向けの解説のなかで「海外で治療を受けて、それが日本にいる間から継続的に行っているものであると判断されると、応急治療も適用されません。インスリン投与や人工透析なども適用外です」としています(出典:損保ジャパン「持病(既往症)がある場合の海外旅行保険の入り方とは」/同ページ記載の2025年7月時点の情報)。

つまり、渡航先の透析施設を予約して受ける透析の費用は、民間の海外旅行保険ではまかなえないという前提で資金を考えておく必要があります

実務の流れとしても、一般社団法人 全国腎臓病協議会(全腎協)は「海外での透析治療費は、透析を受けた時点では実費を支払います」と案内しています。まずは現地で支払い、帰国後に払い戻しを申請する、という順番です。

では、持病があると加入そのものができないのでしょうか

「透析を受けていると保険に入れない」と思い込んでしまう方がいらっしゃいますが、実際はもう少し細かい話になります。

▶ 「持病」と「既往症」は意味が違う

保険の世界では、持病は「旅行前から慢性的・断続的に長期にわたり患っている病気」、既往症は「これまでにかかったことのある病気(現在は治癒している状態)」を指すと説明されています(出典:前掲・損保ジャパンの解説)。透析を受けている状態は前者にあたります。

▶ インターネット申込は難しいことがある

同じ解説では、「インターネットで加入する海外旅行保険の多くは、持病や既往症があると加入ができません」「『ケガや病気で医師の治療を受けていたり、薬を服用していたりする場合』は基本的に加入できないと思っておいたほうがよいでしょう」とされています。ただし、保険会社が指定する病気の種類によっては加入できる商品もあるため、複数の商品を比べる価値はあります。

オンラインの申込画面だけで判断せず、代理店や保険会社の窓口に直接相談するほうが確実です。

▶ 持病が原因の症状には「特約」が必要になる

契約できたとしても、そのままでは持病に関係する治療は補償されないのが原則です。東京海上日動火災保険は、よくあるご質問のなかで「持病があってもご契約いただけます。ただし、持病を直接の原因とした病気やケガを補償対象とするためには、『疾病に関する応急治療・救援費用担保特約』をセットしていただく必要がございます」「特約をセットされていない場合、持病を直接の原因とした病気やケガは補償の対象外となります」と回答しています(出典:東京海上日動火災保険「よくあるご質問|【海外旅行保険】持病があっても契約することはできますか?」/2026年9月時点)。

全腎協も海外旅行の準備の流れのなかで、「旅行前からの既往症や持病が急に悪化した際の応急治療費用なども対象となる保険もあるので、内容をよく確認して最適なものを選ぶ」と案内しています(出典:一般社団法人 全国腎臓病協議会「腎臓病について|旅行について」/2026年9月時点)。

ここで大切なのは、こうした特約を付けても、あらかじめ予約して受ける透析そのものの費用は対象外とされているという点です。前の見出しでご紹介した三井住友海上の回答は、まさにこの特約について「透析……など旅行中にも継続して支出することが予定されていた費用」は支払いの対象外だと述べたものです。特約は持病が旅行中に急激に悪化したときの応急治療に備えるもので、計画していた透析の代わりにはなりません。

なお特約の名称は、東京海上日動が「疾病に関する応急治療・救援費用担保特約」、三井住友海上が「疾病に関する応急治療・救援費用補償特約」と、保険会社によって表記が異なります。取扱いの有無や補償の範囲も商品ごとに違いますので、「透析を受けている」と具体的に伝えたうえで、どこまでが対象になるのかを確認してください。

▶ 告知は正確に

持病や既往症がある場合、保険会社への告知が必要です。損保ジャパンの解説でも「告知義務を怠ると、契約を解除され、保険金が支払われないケースがある」と注意が促されています。透析を受けていることを伝えると加入しにくくなるのでは、と迷う方もいらっしゃいますが、告知を省いた保険はいざというときに機能しません。正確に伝えることが、結果としてご自身を守ります。

クレジットカードに付いている保険で足りますか

「カードに海外旅行保険が付いているから大丈夫」と考えている方も多いのですが、透析を受けている方の場合はとくに確認が必要です。前掲の損保ジャパンの解説では、次の点が挙げられています。

  • 多くのクレジットカードでは、持病や既往症は補償されない
  • 適用条件が「自動付帯」か「利用付帯」かで扱いが変わる(利用付帯は、そのカードで旅行費用を支払った場合にだけ適用される)
  • カードのランクによって補償の上限額や範囲が変わる
  • 現地の医療機関へ直接支払うサービス、病院の紹介、通訳サービスがない場合もある

言葉に不安がある場合、通訳サービスの有無は実際の安心感に直結します。この点は医療通訳とは?海外で透析を受けるとき言葉の不安をどう埋めるかでも触れています。カード付帯の内容を過信せず、出発前にカード会社の補償内容を確認しておきましょう。

透析の費用は「海外療養費」の側で考えます

民間の海外旅行保険で透析費用がまかなえないとすると、全額が自己負担になるのでしょうか。ここで出てくるのが、公的医療保険の海外療養費です。

協会けんぽは海外療養費を「海外旅行中や海外赴任中に急な病気やけがなどによりやむを得ず現地の医療機関で診療等を受けた場合、申請により一部医療費の払い戻しを受けられる制度です」と説明しています。そのうえで、給付の対象となるのは①日本国内で保険診療として認められている医療行為であること、②療養(治療)を目的で海外へ渡航し診療を受けた場合でないことの両方を満たす場合、としています(出典:全国健康保険協会ホームページ「海外で急な病気にかかって治療を受けたとき(海外療養費)」/2026年9月時点)。

ここは読み違えやすいところです。①と②だけを見ると「透析は日本で保険診療として認められているし、治療目的の渡航でもないから対象になるはず」と思えます。ただ、制度そのものが「やむを得ず受けた診療」を前提にしているため、あらかじめ予約して受ける透析が対象になるかどうかは、ご加入の保険者の判断によります。渡航を計画する段階で、保険者(協会けんぽ・健康保険組合・お住まいの市区町村など)に「今回の渡航での透析は対象になるか」を確認しておいてください。

支給額についても、現地で支払った金額がそのまま戻るわけではありません。日本国内で同じ傷病を治療した場合にかかる治療費を基準に計算した額から、自己負担相当額を差し引いた額とされています。計算の考え方・必要書類・申請の時効については海外療養費とは?透析で海外へ行く前に知る払い戻しと申請の注意点で詳しくご説明しています。

支給までの期間について、全腎協は「申請月から2か月くらいで支給されます」と案内しています。協会けんぽも海外療養費の審査には通常数か月かかるとしており、渡航直後に戻ってくるお金として当てにはできない、という前提で資金の計画を立てておくと安心です。

渡航前に確認しておきたい5つのこと

保険まわりで確認しておきたいことを、順番に並べると次のようになります。

  • ①主治医……渡航そのものの可否と、滞在中の透析回数。全腎協は旅行の約2〜4か月前にかかりつけ医へ相談することを勧めています
  • ②保険者……今回の渡航での透析が海外療養費の対象になるか、必要な書類と様式は何か
  • ③保険会社・代理店……透析を受けていることを伝えたうえで、加入できるか/特約が必要か/どこまでが対象か
  • ④クレジットカード……自動付帯か利用付帯か、補償の上限、通訳やキャッシュレス診療のサービスがあるか
  • ⑤現地での支払い方法……全腎協によると、支払いは現金・クレジットカードなど施設によって異なり、複数回受ける場合は初回か最終日にまとめて支払うケースが多いとされています

全腎協が示す準備の流れは、約2〜4か月前に主治医へ相談、約2〜3か月前に施設探し、約2か月前に予約の申し込み、というものです。保険の確認も、この流れのなかで早めに動かしておくと、直前に慌てずに済みます。渡航全体の進め方はご利用の流れ、費用の考え方は費用についてをご覧ください。

保険とお金まわりの不安も、ご相談ください

保険の話は、制度と商品が入り組んでいて分かりにくいところです。ウーヴルCは保険の販売や代理は行っていませんが、渡航先の透析施設の予約手配、現地施設へ提出する書類の準備、帰国後の海外療養費の申請書類の準備・翻訳をサポートしています。「何をどこに確認すればよいのか分からない」という段階からご相談いただけます。

渡航先がまだ決まっていなくても構いません。ご相談・お見積りは無料です。透析を続けながらの渡航について、日程の組み方からご一緒に考えます。

ご確認ください

当社は医療機関ではなく、また保険の募集・代理店業務を行う事業者でもありません。本記事は一般的な情報の整理であり、特定の保険商品をおすすめするものではありません。加入の可否・補償の範囲・特約の有無は保険会社や商品によって異なり、変更されることもあります。実際のご契約にあたっては、必ず保険会社または代理店にご確認のうえ、約款・重要事項説明書をお読みください。

透析を受けられるかどうか、どのような条件で受けるかは、渡航先の施設と主治医の判断によります。海外療養費の支給の可否・金額は、ご加入の保険者の審査により決まります。制度や必要書類は変更されることがあるため、最新の情報は保険者の公表情報をご確認ください。

Contact

海外での透析、
まずはウーヴルCにご相談を。

「行きたい国で透析が受けられる?」「費用は?」「帰国後の医療費は戻る?」——どんなことでも構いません。
世界各国の提携施設の予約手配から帰国後の海外療養費申請まで、ワンストップでサポートします。ご相談・お見積りは無料です。